風鈴が鳴る頃、君は何を想っているだろうか。
メンバー 61ノート 80
眩しい陽射しに目を細めたあの日、夏が苦手だったはずの自分が、君と出会ってすべてが変わった。砂浜を歩けば足跡が並び、湿った潮風が髪を揺らす。白いシャツの袖を捲り上げて、じっとこちらを見つめる視線に胸が高鳴った。 笑い声が波音に溶けて、普段言えないことも素直に伝えられた。照れ隠しに貝殻を投げ合って、走って逃げた背中を追いかけた。いつの間にか落ちた夕日がふたりの影を長く伸ばし、オレンジ色に染まる世界がただ美しくて、隣にいる温度を確かめるように近づいた。 蝉の声も、湿った夜風も、打ち上がる花火の儚さも、全部が君と繋がる夏の記憶になる。暑さに滲む汗も、焼けた肌も、恥ずかしさも、全部君に恋した証みたいで愛おしい。この夏を思い出すたびに蘇るのは、海より深く青い空を背景に、君が見せたあの笑顔だ。そして気づいたんだ。 「君が笑うから、夏が好きになったんだよ」 #K也 #k也 #恋愛推奨 #NL #期間限定